昨年のアートフェアでとても人気のあった古銅の鹿を買ってくださったお客様から 春日の鹿のように榊を立てたいとご相談がありました。 背中の蓮台には穴が空いていて、もともと何かあったと思われました。 榊を立てることは私も少し考えたのですが、 どうしても鹿の耳にあたってしまうので放念しておりました。 ご依頼を受けて、どうしたものかと色々悩みましたが、 奈良博所蔵の厨子入りの春日の鹿には宝珠が乗っているのを見つけました。 この鹿には蓮台があるので、むしろ宝珠の方がふさわしい! ということで彫金作家の冨田聰子さんを紹介していただき、 試作品を色々作っていただきました。 宝珠に透かしで火炎が表現されています。素晴らしい! 火炎が抽象的に表現されています。 宝珠を三方から包み込んでいます。これもおしゃれ! どれも素敵で悩みましたが、 最終的にお客様の選んだのはごくシンプルなものでした。 それがこちら。 作家さんの腕の見せ所が少なくて申し訳なかったですが、
私もこれが一番似合うと思いました。 宝珠は水晶、火炎は18金と材質はゴージャスですが出しゃばらず、 鹿の愛らしさは増しました。そして神々しさを備えました。 本来、これに近いものが乗っていたのではないかと思います。 こんな風に素敵にしてくださったお客様と冨田氏に感謝です。 新着通信を更新しました。新着通信をご希望の方はEXHIBITSのページをご覧下さい。
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