中尊寺金銀交書経
Scroll of the Buddhist Scripture, known as Chusonji-kyo Sutra
Scroll of the Buddhist Scripture, known as Chusonji-kyo Sutra
中尊寺経には清衡発願金銀字交書一切経、基衡発願金字法華経、秀衡発願金字一切経があり、それぞれ清衡経、基衡経、秀衡経と呼ばれています。 中尊寺経に関しては以下のサイトをご参照ください。 https://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/shoseki/chusou.html 藤原三代の物語、清衡経の流転の経緯などもあいまって、 特別な存在感を感じるお経です。 当断簡は不空羂索神變真言経 第一巻。 文字通り不空羂索観音について 説く経典で、初期密教経典とのこと。 同経巻の第二十八巻の断簡が鶴見大学に所蔵されています。 興味深いのは通常一紙28行が、この断簡は31行あり、鶴見大学所蔵の断簡よりも3行分長い寸法です。 初唐宮廷写経(公的写経)では1行17字、一紙31行が厳格だったとのことですので、このことに因んでいるのかもしれません。 数行に切られていたらわからなかったことですので、一紙で伝わった貴重さを感じます。 表具にはシルクロードを感じさせる洒落た裂が使われています。 二重箱があつらえられて大切にされていました。 平安時代 本紙54.5X25.2cm 軸71(軸端含む)x126cm